VoCデータを価値に変えるソリューション2:アイタス要望カテゴライズAI

VoCデータを価値に変えるソリューション2:アイタス要望カテゴライズAI

本記事でお伝えしたいこと

  1. 自社商品・サービスの改善を目的に広くお客様からの改善要望を集めているものの、全体像を定量的に俯瞰した上で商品・サービスの改善に向けた効果的な施策立案ができていないというような課題にフィットしたソリューションをご紹介します
  2. 問い合わせに含まれる要望の内容に沿って、問い合わせ1件1件の分類を自動化するAIを構築・運用します。これにより、分類作業における工数の増大や判断基準の属人的な偏りといった課題も同時に解決できます
  3. お客様からの改善要望に沿って、商品・サービスの継続的な改善を実現するソリューションを提供します

お客様からの改善要望を施策立案に活用することの難しさ

自社の商品・サービスの改善を目的に広くお客様の声を集めてみたものの、コンタクトセンターに集まった改善要望、自社実施のアンケート、収集されたSNS等といった膨大な量のテキストデータから、何に対してどのような要望が届けられているのかを整理・分類する作業には高い負荷がかかります。

どのように分類するかという基準を明確に決めていても、人手でやろうとすると工数が嵩み、コストがかかってしまいます。また、分類する際にその判断が人によって行われている場合、どうしても人間の主観が入ってしまうことが避けられず、判断基準にバラツキが発生します。結果として、商品・サービスの改善のために集中すべき課題はどのようなものなのかということがはっきりと把握できなくなってしまいます。

コストや労力をかけてお客様の要望を整理・分析しようとしても、全体像の俯瞰的な把握や、データに基づいた確かなエビデンスをもって「本当に改善すべき課題」を見つけ出すことには、大きな難しさが伴います。そのため、効果的な施策の立案そのものに進めなかったり、たとえ立案できたとしても、関係者を十分に説得し、実行への合意形成を得るまでに多大な時間や労力がかかったりするといった課題に直面することも多いのではないでしょうか。

それゆえに、人手が介在する作業や判断が必要な場面をできる限り減らし、効率的に活用ができないかとお考えの企業様もたくさんいらっしゃると思います。

要望を自動的に分類する「アイタス要望カテゴライズAI」

「アイタス要望カテゴライズAI」は、テキストで書かれている改善要望全般(コンタクトセンターに集まったVoC、アンケート、収集されたSNS等)から商品・サービスの改善のために集中すべき課題を把握していただき、施策立案に活用していただくことを目的に開発したAIモデルです。Insight Techが長年培ってきた、テキストを事前に設定した分類項目に仕分ける技術を活用し、サービス改善に向けた課題を把握するための分類を行うAIモデルを個別にカスタマイズしてご提供します。

サービス改善を目的としたテキストデータの活用にお悩みの企業様には、以下の2種類の軸で要望を自動的に分類するAIモデルをご提案します。

  • 顧客体験上で要望が発生したタイミングや背景といった情報を分類するための「顧客体験」軸
    ・購入時、サービスの利用時、問い合わせに至った背景など、顧客体験上のどこに対してという観点での分類軸

  • 具体的に商品・サービスのどの部分に対する要望なのかという情報を分類するための「不満の要因」軸
    ・商品のパーツ、アプリのUI、説明書の見やすさなど、商品・サービスのどの部分に対してという観点での分類軸

「アイタス要望カテゴライズAI」では、これらの要素が複雑に絡み合っていて活用が難しい改善要望に対して、「顧客体験」と「不満の要因」の2種類の分類軸で同時に分類することによって、自社で提供している商品・サービスの改善に向けた課題を解像度を高く把握することが可能になります。初回の設定時にUIが分かりづらいなど、「どのような場面で」、「どの部分」に改善要望を抱きやすいのかを整理することができるため、解決すべき具体的な課題が明確になります。このように「アイタス要望カテゴライズAI」を導入いただくことで、改善要望を効果的に活用し、自社で提供している商品・サービスの品質向上に繋げることが可能になります。

本ソリューションでは、ご担当者様の業務知見・現場感覚、そして自社の事業特徴や顧客特性、あるいは自社独自の分類ルールや重視したい観点をそれぞれの分類軸に反映させることで、自社業務にフィットしたAIモデルを構築・運用します。このように、自社ならではの状況や、ビジネスに合わせたモデルを運用することで、我々が保有しているテキスト解析のノウハウを施策立案にご活用いただくことができます。

「アイタス要望カテゴライズAI」をご活用いただくことで、分類の自動化を実現いたします。分類の自動化によって得られるメリットは分類業務の工数削減効果だけではありません。このAIモデルはあらかじめ決められた基準に沿って、人より遥かに速い処理能力を持って膨大な量の要望を客観的に素早く分類することができるため、分類基準の属人化を回避・軽減した上で、改善要望の全体像を俯瞰することも容易になります。

これによって、自社の商品・サービスの改善に向けた課題の把握優先度の検討といった、より生産的な活動にリソースを割くことができます。そのため、モデルの導入以前と比べて施策立案が適切かつ容易になり、その結果、自社の商品・サービスの改善活動に注力することが可能になります。

また、施策のフィードバックを反映させてモデルをブラッシュアップするまでの一連のサイクルをご一緒し、仕組化していくことによって継続的なサービス改善をご支援します。

導入事例

CX改善によるお客様満足度向上の支援(金融会社様)

CX改善によるお客様満足度向上の支援

本事例ではInsight Techが、クライアント企業のサービス改善に向けた改善要望の活用を支援した取り組みをご紹介します。

クライアント企業では、サービス改善に向けて顧客からの改善要望を収集していましたが、膨大な要望の中から具体的な課題を特定するのが難しい状況でした。

そこでInsight Techが提案したのが、「要望カテゴライズAI」です。

既にご紹介した通り、「要望カテゴライズAI」は、解釈が難しい大量のサービスへの改善要望を「顧客体験」と「不満の要因」という2つの視点から自動的に分類するAIモデルですが、個社ごとに異なる方針をモデルに反映させる必要があります。

本事例においても、導入前の構築段階からクライアントの担当者と密に連携し、業務知見や現場感覚を十分に反映させることで、クライアントにフィットした、より効果的なAIモデルに仕立てました。

このようにカスタマイズした「要望カテゴライズAI」の導入により、これまで掴みづらかった課題の全体像を把握することができるようになりました。その結果、クライアント自らでサービス改善に向けた具体的な施策立案につなげることが可能になりました。

「アイタス要望カテゴライズAI」の活用シーン

本ソリューションでは、テキストを事前に設定した分類項目に仕分ける技術を活用しています。テキストデータであれば、どのようなデータソースでも対応可能です。例えば、SNSやコミュニテイ内の発言内容の分類や、口コミテキストの仕分け等に限らず、社員アンケートや大量に存在する社内文書の整理・分類自動化にも展開可能です。

  • 活用例1)コンタクトセンターの音声テキストと口コミデータをサービス改善に役立てたい
  • 活用例2)社内アンケートを利用してESを向上させたい

また、弊社製品のアイタスクラウドを利用することで、「要望カテゴライズAI」による分類結果をダッシュボード化することができます。分類軸ごとに優先的に集中すべき課題を可視化する機能も備えており、よりスピーディーな意思決定のサポートが可能になります。

本記事では「顧客体験」と「不満の要因」の2軸に分類してサービス改善に向けたご支援についてご紹介いたしましたが、テキストデータを整理・分類するための基準はあるものの、整理・分類に課題があるというケースであればフィットするソリューションです。



どのように分類するかという基準をガイドラインとして定めてみたものの、テキストデータの整理・分類に困っているという場合には、「要望カテゴライズAI」の導入を検討されてみてはいかがでしょうか。

ご関心をお持ちの方は、CONTACTページからお気軽にご連絡下さい。

「アイタス要望カテゴライズAI」は、「教師データがない」、「音声認識データを利用したい」、「最適な分類方法が分からない」といった懸念点がある場合でも対応可能です。ご相談自体は無料ですので、貴社の経営課題や事業課題といったお困りごとを丁寧にヒアリングさせて頂いた上で、「要望カテゴライズAI」の導入事例についても詳細をご説明させて頂きます。

Insight Techのその他の事例

  • アイタスリスク判定AI
    ・お客様から寄せられるお問い合わせの中から、トラブルに発展するようなリスクの高いお問い合わせを事前に特定します。
    ・テキストから予兆をとらえ、ある事象が発生する確率を数値化・判定する技術を活用しており、作業報告書を起点としたトラブル・リスクの検知等にも展開可能です。

  • パーパス可視化AI
    ・企業やブランドのパーパスの浸透度をスコアリングし、可視化します。
    ・複数の軸に対するテキストの類似度を可視化する技術を活用しており、レビューコメントを利用した映画や音楽の特徴・情緒価値のレーダーチャート化や、エントリーシートを利用した求職者のタイプ・志向のレーダーチャート化等にも展開可能です。

  • アイタス需要予測AI
    ・商品に対するお客さまの反響・評価と売上の関連性を学習し、客観的に需要を予測します。
    ・ある事象の結果とテキストの関連性を学習し、テキストから未知の結果を予測する技術を活用しており、過去の従業員アンケートと離職結果を学習する離職リスク判定等にも展開可能です。

  • アイタスセールスチェックAI
    ・営業と顧客との商談、会話内容を可視化、評価することで、商談の改善点を炙り出します。
    ・会話/発言内容のテキストから、一定の基準や指標に基づいているかを評価・チェックする技術を活用しており、通話内容からのコンタクトセンターOP評価や、動画コンテンツの内容評価等にも展開可能です。

それではご連絡をお待ちしております。

Date
2025.7.01
Category
コラム
同じカテゴリのその他の記事
facebook
twitter

Contact

お問い合わせ

記事に関するご質問、お問い合わせはこちらから
お気軽にお問い合わせください

問い合わせ画面

2012年6月設立。不満買取センター運営。

マーケティングリサーチを通じ商品・サービス強化・ブランディングを支援。

独自の自然言語処理技術を活用し、

AI(人工知能)モデル構築からシステム開発・運用までをワンストップで提供。

2012年6月設立。不満買取センター運営。 マーケティングリサーチを通じ商品・サービス強化・ブランディングを支援。

独自の自然言語処理技術を活用し、AI(人工知能)モデル構築からシステム開発・運用までをワンストップで提供。